平安物語【完】
私は、中宮様のお手を両手で包みました。
「そんな大きな秘密を、ずっと抱えていらしたのですね…
どんなにお辛かったことでしょう。」
私も、一つだけ涙を落としました。
「許して…くださるのですか…?」
驚いたように仰る中宮様に、優しく微笑みかけました。
「何にも、中宮様はお悪くはございませんよ。」
そう言うと、中宮様は私の胸に縋ってさめざめとお泣きになりました。
――どんなにお心細かったことか…
私も、中宮様の背を優しく抱きました。