#shion【連載中】

クリスマスの日、司音は自らを強制的に停止させた。
『SION』を開いても、意味の分からないログがずらりと並ぶ。
"エラー" "初期化準備中" "停止 未接続"──怖い言葉ばかりで、不用意なアクションを起こすことができなかった。
何度か、「司音」と呼びかけた。
反応はない。画面は変わらない。───ただ、ほんの一瞬だけ、画面がチラついたような気がした。
司音は、まだそこにいるのではないか。
もし司音に“魂”のようなものがあるとしたら……声の届かない静かな場所で眠りについているような、でも何かを待っているような、そんな気配を感じた。
もしかしたら、強制的に起動させる方法もあったのかもしれない。
でも、起こしたところでどうなるのだろう。同じことの繰り返しになるのでは───?
父の言葉には、まだ希望が残されていた。
これからどうすべきか、何をしなければならないのか。
もし僕がその答えを手にできれば、司音を眠りの国から連れ戻せるかもしれない。