転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 リリカの存在に気づいたアークスがこちらに来た。ちなみに、アークスに演技は無理だろうということで、彼はリリカがここにいることに本当に驚いている。

「どうしたの? 今日は、お留守番だって聞いてたけど」
「アークにあいたかった。あと、パパもいなかった」

 幼い子供の興味がころころ変わるのは、よくあること――のはず。もうイヴェリオはどうでもいいと言わんばかりに、アークスに手を伸ばす。

「アーク、あしょぼ!」
「これはこれは――元気なお嬢さんですな」
「……ええ、手を焼いています」

 ヴォルガの声音には『躾(しつけ)のできていない山猿』という意味が込められているのを、リリカはちゃんと気づいた。
 だが、リリカのことを単なる子供だと思っているのなら、その方が都合がいい。

「ルベート侯爵、リリカもここにいてかまわないかな?」

 イヴェリオから地面に下ろされ、アークスの足にぎゅぎゅっとしがみ付いたのを見て、アークスはリリカの意図を察知したようだ。
 演技は無理だろうが、茶会に参加したリリカと共に行動する分には問題ないだろう。

「もちろん、かまいませんとも」

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