【完】オキナグサに愛を込めて
月曜日。学校中はある噂で持ち切りになっていた。
───……「土曜日レンさんが女の人と歩いてた」
「かなりの美人で年上だった」
土曜日レンさんと居たのは確かにわたしだけど、美人でも年上でもないし…。
「エマ、おはよう。レンさんの噂聞いた?」
『シホ、おはよう。うん、ついさっき』
「レンさんのデート相手なんて知ってる?」
『わたし土曜日レンさんと水族館行った。けど、この噂わたしの事じゃないよね……』
「……ちょっとまってエマ詳しく聞かせて貰おうか!」
シホが授業なんて聞いても頭に入ってこないって言うから授業をサボって屋上へ行くことにした。