ゆびさきから恋をする
「そんなぁ~」
「久世さん……本っ気で意地悪いですよ」
泣きそうになる内田に、彼女も困ったように微笑んで窘めるように言われたので頭を下げた。
「休みはいいんだけど、連休は諦めてくれる?」
そう聞くと「貸しにしますよ?」と、挑発的な目を向けてきたからそれに応え返してやる。
「どっかで連休取らせるわ」
「絶対ですよ?」
もう、とふてくされたように言うけど絶対連休を取ろうとなんかしてない気がした。
「やった! ちぃちゃん神!」
「ウッチーのせいだからねぇ」
(……内田とはくだけて話すんだな)
そんなことをぼんやりと思った。
歳も内田との方が近いのか、その時初めて彼女自身のことを考えた。
仕事する部下ではなく菱田千夏という一人の女性のことを意識した瞬間だ、そして思う。
彼女が俺とあんな風に距離を詰めて話をすることはきっとない。
真面目で芯が通った彼女は俺の前では徹底して部下の顔で仕事をしているから。
「久世さん……本っ気で意地悪いですよ」
泣きそうになる内田に、彼女も困ったように微笑んで窘めるように言われたので頭を下げた。
「休みはいいんだけど、連休は諦めてくれる?」
そう聞くと「貸しにしますよ?」と、挑発的な目を向けてきたからそれに応え返してやる。
「どっかで連休取らせるわ」
「絶対ですよ?」
もう、とふてくされたように言うけど絶対連休を取ろうとなんかしてない気がした。
「やった! ちぃちゃん神!」
「ウッチーのせいだからねぇ」
(……内田とはくだけて話すんだな)
そんなことをぼんやりと思った。
歳も内田との方が近いのか、その時初めて彼女自身のことを考えた。
仕事する部下ではなく菱田千夏という一人の女性のことを意識した瞬間だ、そして思う。
彼女が俺とあんな風に距離を詰めて話をすることはきっとない。
真面目で芯が通った彼女は俺の前では徹底して部下の顔で仕事をしているから。