偽りと秘密の取引
嫌な出来事
「はぁ。行きたくない」
そう思いながらも重たい足を前に運ぶ。
昨日の夜はあまり寝れなかったな。
それもそのはず、加瀬冬架の裏を知ったのだから。
何もかもあの加瀬冬架のせいだ。
そんなことを考えているとあっという間に学校に着いていた。
はぁ。着いてしまった。
上を見上げると視界には忌々しい学校が目に入った。
今さらながら学校ってこんなに大きかったんだなと思った。
教室の前に立つと真っ先に加瀬冬架が視界に入った。
いる。加瀬冬架が。
多分今の私の顔は引きついていると思う。
それでも無理やり笑顔を作り教室に入る。
「あ、古川さんこれ落としたよ」
聞き慣れた声を聞き振り向くとそこには加瀬冬架がいた。
落としたっけなと疑問に思った。なんというか嫌な予感がした。
「あ、ありがとうございます」
「うん」
にこりと返事をしてきた加瀬冬架はまるで悪魔だった。
加瀬冬架に私が落としたらしい紙を貰うと「開けて」と表紙に書かれていた。
疑問に思いながらも開けるとそこには「忘れていないよね。約束は守ってね、もし破ったら秘密ばらすからね」と書かれていた。
背筋がゾクリとした。加瀬冬架を見るとニヤリとこちらを向いていた。
我ながら腹黒王子は恐ろしい。
「あ!琴乃!どうしたの?そこで突っ立って」
「い、いや何でもないよ!」
「そっか!向こうで話そ!」
「うん。分かった」
私は加瀬冬架から目線をそらして桜子についていった。
「それでね。まじでイケメンなの!」
桜子はさっきから有名なアイドルの話をしている。私はアイドルについてあまり知らないし正直に言って興味がない。
でも嫌われたくないし桜子に本音を言ったら駄目だ。
私は笑顔を作ってうなずく。
「そうなんだね」
「やっぱり今日なんか琴乃暗い!!何かあった?」
ビクッと桜子の質問に驚いてしまう。
もしかしたら私の顔に出ていたのかもしれない。
暗いって言ったらきっと桜子に深掘りされるから出来るだけ明るく答えよう。
「いや、別に何もないよ!!ただ寝不足なだけ」
「そっかぁ!無理しないでね!」
「うん。ありがとう」
私はあまり桜子に深掘りされなかったことに安堵した。
加瀬冬架のことを知られたら裏垢のことバレる可能性があるから十分に気を付けないといけない。
私は不安になってうつむいた。
「それでねー!」
でもまた桜子の話が始まったから笑顔を作って話しについていった。
体育の時間になると更衣室では女子たちが嫌だなーって話している。
私は話しに入らないで無言で着替えてるけど私だったらそんなことは言わない。
だってきっと私が言ったら意外だって言われて驚かれるだけだろうし、言ったことで体育はなくならない。それなのに愚痴ったって時間の無駄だと私は思う。
愚痴ってる女子たちとは違い私は早く着替え終わったから一番早く更衣室を出た。
いつもだったら桜子もいるけど私は一人だ。
何故かというと2時間目、桜子は具合が悪いと言って学校を早退したからだ。桜子が体調悪いと言ってきた時本当に桜子は具合が悪そうな顔をしていたから私は心配で保健室まで着いて行った。案の定熱があったから桜子は帰った。桜子は単位があるから帰りたくなさそうだったけど熱があるなら帰った方がいい。桜子の健康の方が大切だから。
そう思いながらも重たい足を前に運ぶ。
昨日の夜はあまり寝れなかったな。
それもそのはず、加瀬冬架の裏を知ったのだから。
何もかもあの加瀬冬架のせいだ。
そんなことを考えているとあっという間に学校に着いていた。
はぁ。着いてしまった。
上を見上げると視界には忌々しい学校が目に入った。
今さらながら学校ってこんなに大きかったんだなと思った。
教室の前に立つと真っ先に加瀬冬架が視界に入った。
いる。加瀬冬架が。
多分今の私の顔は引きついていると思う。
それでも無理やり笑顔を作り教室に入る。
「あ、古川さんこれ落としたよ」
聞き慣れた声を聞き振り向くとそこには加瀬冬架がいた。
落としたっけなと疑問に思った。なんというか嫌な予感がした。
「あ、ありがとうございます」
「うん」
にこりと返事をしてきた加瀬冬架はまるで悪魔だった。
加瀬冬架に私が落としたらしい紙を貰うと「開けて」と表紙に書かれていた。
疑問に思いながらも開けるとそこには「忘れていないよね。約束は守ってね、もし破ったら秘密ばらすからね」と書かれていた。
背筋がゾクリとした。加瀬冬架を見るとニヤリとこちらを向いていた。
我ながら腹黒王子は恐ろしい。
「あ!琴乃!どうしたの?そこで突っ立って」
「い、いや何でもないよ!」
「そっか!向こうで話そ!」
「うん。分かった」
私は加瀬冬架から目線をそらして桜子についていった。
「それでね。まじでイケメンなの!」
桜子はさっきから有名なアイドルの話をしている。私はアイドルについてあまり知らないし正直に言って興味がない。
でも嫌われたくないし桜子に本音を言ったら駄目だ。
私は笑顔を作ってうなずく。
「そうなんだね」
「やっぱり今日なんか琴乃暗い!!何かあった?」
ビクッと桜子の質問に驚いてしまう。
もしかしたら私の顔に出ていたのかもしれない。
暗いって言ったらきっと桜子に深掘りされるから出来るだけ明るく答えよう。
「いや、別に何もないよ!!ただ寝不足なだけ」
「そっかぁ!無理しないでね!」
「うん。ありがとう」
私はあまり桜子に深掘りされなかったことに安堵した。
加瀬冬架のことを知られたら裏垢のことバレる可能性があるから十分に気を付けないといけない。
私は不安になってうつむいた。
「それでねー!」
でもまた桜子の話が始まったから笑顔を作って話しについていった。
体育の時間になると更衣室では女子たちが嫌だなーって話している。
私は話しに入らないで無言で着替えてるけど私だったらそんなことは言わない。
だってきっと私が言ったら意外だって言われて驚かれるだけだろうし、言ったことで体育はなくならない。それなのに愚痴ったって時間の無駄だと私は思う。
愚痴ってる女子たちとは違い私は早く着替え終わったから一番早く更衣室を出た。
いつもだったら桜子もいるけど私は一人だ。
何故かというと2時間目、桜子は具合が悪いと言って学校を早退したからだ。桜子が体調悪いと言ってきた時本当に桜子は具合が悪そうな顔をしていたから私は心配で保健室まで着いて行った。案の定熱があったから桜子は帰った。桜子は単位があるから帰りたくなさそうだったけど熱があるなら帰った方がいい。桜子の健康の方が大切だから。