幼馴染に彼女ができたけどなんで私が嫉妬されてるの?
「私はそんなことしないよ。
だからお願い!心の気持ち聞いて。どうしてキスもしてくれないのか」

「いや、だから、あのね」

「どんな答えでも受け入れるから。逆恨みとかしないから大丈夫だから」

「あのね、ありすちゃん」

「これっきりにするから!お願い」

「だから…」

「引き受けてくれるまで諦めないんだから!」

「え~と…」

結局押し問答の末、本当にお願い事はこれ1回限りという約束で、引き受ける羽目になってしまった。

そう言えば、ダブルデートのときもこれっきりって話だったよね。
あれは協力で、今回はお願いだから別ってこと?

どちらにしても、私がもう二度と引き受けなければ良いだけなのだ。
はぁ…、意志が弱いのは私か。
本当に嫌になる。
さて、どうしようか…。

ありすちゃんのお願いを聞き入れてしまった事に激しく後悔していた。
蓮になんて切り出そう。
ありすちゃんから「聞いてくれ」と言われたことは、やっぱり伏せなければダメだよね。

次の日、あれこれ考えながら、今日も今日とて後ろに蓮を乗せて自転車をこぐ私。
ああ、開放されたい。
蓮という厄介事すべてから。

学校に着くと、待ち構えているありすちゃん。
にこやかに挨拶して蓮をお渡しする。
ありすちゃんの目が「頼むぞ」と訴えているように見えるのは私の気のせいかな…。
二人は手を繋いで校舎へ歩いて行った。
とても仲睦まじく見えるのに、ありすちゃんはどうして不安になるんだろう。
乙女心はわからん。
って、私も乙女だけど。
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