【、曰く。】思念シリーズ

ー額ー

道はいつだって月が廻り灯されて
頼りに迷いはない

相対の空論を絡めて弓弦を切る
嗚呼、潰れる茜
藤棚を垣間見て揺れる凛よ

想えば想う程、掴めない
逃げるんだ、そうやって

蓄積される臓物の丹
滲むんだ、そうやって

痛み、感覚は麻痺
コントラストと偽り

唯、少し
其の淡い端が、螺旋を描くから

こうして待ち惚けている
成りたかったソレは、
そぐわなくって
憎たらしくて

道は茨が生い茂り
傷だらけで、
それでも
頼りに羅列した

想えば想う程、掻き毟り
その湿疹を噛みちぎり

己の陰でさえも演じきる
完璧だ、そうさ完璧だ
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