この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「でも、ほかの人たちからも、私たちが恋人だって思われるよ……」
「明日香はそう思われるのは嫌なのか?」
それを問いたいのは明日香の方だ。
明日香が慶介の恋人だと思われてしまったら、彼は今後恋愛がしにくくなる。社内でいい出会いがあったとしても、明日香の存在が邪魔をしてしまうだろう。
明日香としては恋人と見られるのはこれ以上ないほど嬉しいことだが、それで慶介がもう一度本当の恋をするチャンスを奪ってしまうのはとても心苦しい。
「え、いや……私より慶介が困るでしょ。私と付き合ってると思われるなんて」
「困るわけないだろ。むしろ言ってよかったと思ってる」
「どうして?」
「守りやすくなるって言っただろ。すぐ近くに恋人がいるってわかれば、明日香に手を出すやつもいなくなるだろうしな」
この人は優しすぎる。恋の実験を始めてから、日々その優しさが増していく。
もしも慶介が同じ想いを返してくれたなら、その優しさに素直に甘えて、また明日香も彼を甘やかすのに。今の状態ではそれは難しい。
「そんなに気にしなくていいのに」
「気にするに決まってるだろ。これ以上、大切な明日香を傷つけられたくない」
「慶介……」
その大切とはどの程度を意味しているのだろうか。恋に近づいていると思ってもいいのだろうか。そう期待したくなる。
「明日香が嫌だったならごめん。でも、俺は後悔してない。明日香と恋人だと思われて、困ることなんてなにもないよ。むしろ誇らしい。明日香が彼女だって、ずっと自慢したかったくらいだからな」
迷いのない慶介の言葉が、明日香の期待を勝手に大きくする。
慶介は本当に自分を好いてくれているのではないか。本物の恋人として望んでくれているのではないかと。
「明日香はそう思われるのは嫌なのか?」
それを問いたいのは明日香の方だ。
明日香が慶介の恋人だと思われてしまったら、彼は今後恋愛がしにくくなる。社内でいい出会いがあったとしても、明日香の存在が邪魔をしてしまうだろう。
明日香としては恋人と見られるのはこれ以上ないほど嬉しいことだが、それで慶介がもう一度本当の恋をするチャンスを奪ってしまうのはとても心苦しい。
「え、いや……私より慶介が困るでしょ。私と付き合ってると思われるなんて」
「困るわけないだろ。むしろ言ってよかったと思ってる」
「どうして?」
「守りやすくなるって言っただろ。すぐ近くに恋人がいるってわかれば、明日香に手を出すやつもいなくなるだろうしな」
この人は優しすぎる。恋の実験を始めてから、日々その優しさが増していく。
もしも慶介が同じ想いを返してくれたなら、その優しさに素直に甘えて、また明日香も彼を甘やかすのに。今の状態ではそれは難しい。
「そんなに気にしなくていいのに」
「気にするに決まってるだろ。これ以上、大切な明日香を傷つけられたくない」
「慶介……」
その大切とはどの程度を意味しているのだろうか。恋に近づいていると思ってもいいのだろうか。そう期待したくなる。
「明日香が嫌だったならごめん。でも、俺は後悔してない。明日香と恋人だと思われて、困ることなんてなにもないよ。むしろ誇らしい。明日香が彼女だって、ずっと自慢したかったくらいだからな」
迷いのない慶介の言葉が、明日香の期待を勝手に大きくする。
慶介は本当に自分を好いてくれているのではないか。本物の恋人として望んでくれているのではないかと。