恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
だからこそ余計に、私から連絡するのが憚られた。

たったひとつの約束すら守れないのかと失望されたくなかった。

彼の前で必死にいい女を演じ続けていた。


「理由は直接匡に聞いてこい。長谷部も伝えたい気持ちがあるんじゃないのか?」


柔らかな微笑で、思いやり深い友人は私の背を押してくれる。


どうして、気づかなかったのか。

匡はいつだって私を真っすぐ見て、支えてくれていたのに。

自分を取り繕ってばかりで、きちんと向き合ってこなかったのは私だった。


匡に会いたい。


これまでの態度を謝りたい。


「ありがとう……私、匡に会いに行ってくる」


決意を伝える私に専務は満足そうにうなずいた。


匡、今度こそ素直に気持ちをぶつけるから。


もう一度私にチャンスをください。











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