今日から私は上司の奴隷になりました
高速道路を降りて、私達はショッピングモールへ寄った。私の変装用の服とかを買うために。
まずは洋服売り場で、ごくありふれたブルージーンズ2本と、チェック柄のシャツ3枚、赤や青といった原色のソックス5足を買い、靴売り場で安いスニーカーを2足買い、仕上げは眼鏡売り場で、めちゃくちゃ地味な素通しの黒縁眼鏡を買ってもらった。
どれも私なら、手に取る事さえない品物ばかりだった。ひとつひとつは安価とは言え、まとめてとなると結構な金額になったわけで……
「こんなに買って頂いて、いいんですか?」
「いいって。後から神徳に請求するんで」
「なるほど」
ご主人様がブラックカードで会計した後、領収書をもらってたのは、そのためなのね。
「ご主人様の分は買わないんですか?」
「俺は持って来てるから大丈夫だ。と言っても、この格好にダサイ眼鏡を掛けて、頭をグシャグシャにするだけだがな」
「なるほど……」
それを想像したら、普通に地味な男性に変身したご主人様が、私の頭の中で見事に出来上がっていた。
その後、私達はビジネスホテルにチェックインした。
「あの、部屋はいくつですか?」
「一つだ」
やっぱりかあ。
「ビジネスツインだから、心配するな。事務所がこっちに移転したようなもんさ。何なら、ビジネスダブルに変更してもいいぞ」
「ツインとダブルって、どう違うんですか?」
「全然違うが、一番の違いはベッドの数だ。ツインは二つだが、ダブルは一つだ。どうする?」
「ツインでお願いします」
「だよな。じゃあ、行こうか?」
「はい」
ご主人様と入った部屋を見て、彼が言った意味が解ったと思った。真ん中にお風呂場とトイレがあり、それが仕切りのようになって、両サイドにベッド、机、冷蔵庫、テレビなんかがあった。
要するに、一つの部屋の中に二つの部屋があるような作りだ。ただし、間にドアは無いけれども。
まずは洋服売り場で、ごくありふれたブルージーンズ2本と、チェック柄のシャツ3枚、赤や青といった原色のソックス5足を買い、靴売り場で安いスニーカーを2足買い、仕上げは眼鏡売り場で、めちゃくちゃ地味な素通しの黒縁眼鏡を買ってもらった。
どれも私なら、手に取る事さえない品物ばかりだった。ひとつひとつは安価とは言え、まとめてとなると結構な金額になったわけで……
「こんなに買って頂いて、いいんですか?」
「いいって。後から神徳に請求するんで」
「なるほど」
ご主人様がブラックカードで会計した後、領収書をもらってたのは、そのためなのね。
「ご主人様の分は買わないんですか?」
「俺は持って来てるから大丈夫だ。と言っても、この格好にダサイ眼鏡を掛けて、頭をグシャグシャにするだけだがな」
「なるほど……」
それを想像したら、普通に地味な男性に変身したご主人様が、私の頭の中で見事に出来上がっていた。
その後、私達はビジネスホテルにチェックインした。
「あの、部屋はいくつですか?」
「一つだ」
やっぱりかあ。
「ビジネスツインだから、心配するな。事務所がこっちに移転したようなもんさ。何なら、ビジネスダブルに変更してもいいぞ」
「ツインとダブルって、どう違うんですか?」
「全然違うが、一番の違いはベッドの数だ。ツインは二つだが、ダブルは一つだ。どうする?」
「ツインでお願いします」
「だよな。じゃあ、行こうか?」
「はい」
ご主人様と入った部屋を見て、彼が言った意味が解ったと思った。真ん中にお風呂場とトイレがあり、それが仕切りのようになって、両サイドにベッド、机、冷蔵庫、テレビなんかがあった。
要するに、一つの部屋の中に二つの部屋があるような作りだ。ただし、間にドアは無いけれども。