私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
裕美は泣きながら自分の部屋に飛び込んで、
ケンのぬくもりのするカーデイガンを
抱きしめて自分の敗北を悟った。
次の日の朝ケンと顔を合わせることが
できずに部屋にこもっていると
「裕美、朝ご飯作っておいたから食べろよ。
行ってくるな。夜は遅くなるから
ご飯はいらない」
そうドア越しに言って仕事に
出かけて行った。
東京に来てから半年近くが経つ。
ケンとの生活は最初のころは東京が
物珍しくて、ケンにどこに行ったとか
何をしたとか、楽しそうに話すことも
できたが、だんだんと人込みや都会の音や
匂いが鼻について、外に出かけなくなって
いったので、ケンに報告することも
なくなった。
ケンより泰樹にラインして故郷の話をする
方が多くなっていった。
それでも裕美はケンの事が諦められずに
ずるずると来てしまったのだ。
ケンは裕美に優しくて大切に思ってくれて
いるのはよくわかるが、それは妹して
家族としてなのだとこの半年余りで
よくわかった。
母が言っていたようにケンを恋人の元に
返してあげないといけないのだろう。
自分一人が子供のように駄々をこねている
みたいで情けなくなってきた。
挙句の果てに昨日の夜ケンに体当たり
したもののすっと躱わされてしまったのだ。
裕美は幸を超えることはできないのだと
痛感した。
ケンのぬくもりのするカーデイガンを
抱きしめて自分の敗北を悟った。
次の日の朝ケンと顔を合わせることが
できずに部屋にこもっていると
「裕美、朝ご飯作っておいたから食べろよ。
行ってくるな。夜は遅くなるから
ご飯はいらない」
そうドア越しに言って仕事に
出かけて行った。
東京に来てから半年近くが経つ。
ケンとの生活は最初のころは東京が
物珍しくて、ケンにどこに行ったとか
何をしたとか、楽しそうに話すことも
できたが、だんだんと人込みや都会の音や
匂いが鼻について、外に出かけなくなって
いったので、ケンに報告することも
なくなった。
ケンより泰樹にラインして故郷の話をする
方が多くなっていった。
それでも裕美はケンの事が諦められずに
ずるずると来てしまったのだ。
ケンは裕美に優しくて大切に思ってくれて
いるのはよくわかるが、それは妹して
家族としてなのだとこの半年余りで
よくわかった。
母が言っていたようにケンを恋人の元に
返してあげないといけないのだろう。
自分一人が子供のように駄々をこねている
みたいで情けなくなってきた。
挙句の果てに昨日の夜ケンに体当たり
したもののすっと躱わされてしまったのだ。
裕美は幸を超えることはできないのだと
痛感した。