パーカー女子は、フードを彼に引っ張られて2

最終話『パーカーを愛して』

私はその日、お気に入りのパーカーを着て家に向かっていました。
フェリシモの白い中綿フードのボアパーカーに、同じくフェリシモの小花柄のボアフードのパーカーを羽織って、ダブルパーカーでした。
フェリシモの紺色のベロア生地のロングスカートと合わせて、アリームの白いリュックを背負っています。

その時、後ろから誰かに中綿フードをギュッと掴まれました。

「きゃっ！」

振り向くと賢人がいました。

「ちょっと…賢人…」

「彩ちゃんのパーカーのフード、引っ張ってあげる」

「いいけど、あんまり強く引っ張らないでね…」

私は賢人にお気に入りの中綿フードを引っ張られてしまいます。

賢人はさらに羽織っている小花柄のパーカーのボアフードも引っ張りました。

「あ…苦しい…、あんまり強く引っ張らないでってば…」

私は同時に2つのフードを引っ張られて、首がちょっと苦しくなってしまいました。

「このまま彩ちゃんの家に行こうか」

「え？このまま？」

私は賢人にフードを引っ張られながら家に帰りました。

部屋に入ると賢人はフードから手を離しました。

「もっと優しく引っ張ってね…」

賢人にフードを引っ張られるのは嬉しいけれど、苦しくなるのは嫌でした。

私が賢人にそう言うと賢人は

「彩ちゃん、今日はもう我慢できない！」

そう言って、いきなり私の白いパーカーの中綿フードと羽織っている小花柄パーカーのボアフードを掴みました。

「きゃあっ…」

私はそのまま賢人にフードを引っ張りあげられてしまいます。

「いやぁ…苦しい…、賢人…」

「彩ちゃんのパーカー、大好きだ」

私はその後も賢人にフードを引っ張られ続けました。

苦しくても賢人にパーカーのフードを引っ張られると、私は賢人のことをますます好きになってしまいました…