自爆しないで旦那様!
「ラズ、ちゃんと殺ってきた?」
「まあ、うん。俺じゃなくてエミリオくんが、だけど」
「そう……。敵の詳細は?誰と繋がってるとか、裏の情報は調べてこれた?」
「あー、べつにオーチェくんが気にしてるのとは関係ないと思うけど?どっちかっていうとエミリオくん絡みだから、リッちゃんはおまけでしょ」
「へぇー?君、僕が何を気にしているか知ってるんだ?どこで知ったのさ?やっぱり君も排除しておくべきかな」
「やっ!待て待て待て!今はリッちゃんを優先しろっての!ナイフを出すな!」
優先すべきリーシャをチラと見て、オーチェはハァと溜息を一つ。
「そうだね。家に帰ろう、リーシャ」
「ならオーチェくん、リッちゃんのこと頼むわ。俺は戻ってエミリオくん回収してくる」
「君が?わかるの?」
「もちろん。何度か任務で自爆型の回収したことあるからさ。見ればわかる」
ラズは抱いているリーシャをオーチェに渡した。
「リッちゃんは大人しく家で待ってな。俺がパパッと行って“核”だけ拾って戻って来るからさ」
「かく……?」
なんのことだろう。
リーシャがわからずに首を傾げる。
「核ってのは、エミリオくんの体を再生させる装置みたいなもん。核さえ手元にあればエミリオくんの吹っ飛んだ体のパーツがどうなろうと、ちゃんと再生するから大丈夫」
「パーツって……そんな言い方……」
「パーツでしょ。兵器だもん」
「っ……ラズのそういうとこ、嫌い」
「俺はリッちゃんのそういうとこダイスキ」
綺麗な笑顔を作るラズに、リーシャは怒りを覚えた。
(ムカつく男っ……!)
リーシャから睨まれるも、ラズは笑顔を崩さずクルリと背を向ける。
そして来た道を走り去った。