幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
寿実や他の女子メンバーいや、店内にいる女性全員の視線を独占していた。
なにこの飲み会殺し。

「渓内さん、知り合い?」

さすが営業チーム。
この状況で話せるとはコミュ力高すぎ。

「え、えーと。幼馴染みとその友人達です」

二人の後ろには不機嫌そうな逢生がいた。
どうして逢生がそんな不機嫌なのよ。
そんな顔をしたいのは私のほうよっ!
逢生は犬がおやつをもらえなかった時みたいな恨めしい目で私を見ていた。
ふ、ふーん。
そんな顔してもね、私は動揺なんかしないんだからね。
三人揃っての登場はさすがに威圧感がある。
でも、この二人と並んでも見劣りしてないってことは逢生もなかなかイケメンなのかもしれない。
幼馴染補正のせいで普通にしか見えないのが悲しい。
生まれた頃からの付き合いじゃそうなるわよね。
蒙古斑が消えた年齢を知ってくるくらいの付き合いだから、いまさら男として見ろっていう方が無理。

「友達?彼氏だけど?」

こともあろうか、逢生はそんなことを言った。
ふっ、ふざけんじゃないわよー!
近くにいたら、胸ぐらをつかんでいたかもしれない。

「違うっ!彼氏じゃないっ!」

何度も繰り返してきたセリフをここでもまた口にすることになった。
やっと彼氏いない歴年齢にピリオドがうてると思ったのに。
ひどい、ひどすぎるよー!
しかも微妙な雰囲気になった飲み会。
それなのに逢生は微塵も悪いと思っていない顔をしていた。
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