うちの訳アリ男子たちがすみません!

 ぎくり。

 背中にタラッと冷や汗が流れる。

 やっぱり聞いちゃいけない話でしたか。

 そうですよね。じーっと見てる時点でアウトですよね。

 ばっちり聞いてばっちり見てる私は即アウトですよね。

 でもでもっ、廊下で話してる葛城くんも葛城くんなんですけど!

 青ざめていく私の腕を葛城くんはガシッとつかむ。

「ここじゃあれだから、外出るぞ」

 ひええええっ。

 私はされるがままに引きずられていく。

 外出るってことはつまりそういうことですよねっ。

 中じゃ、邪魔になっちゃうから。周りに聞かれちゃ、まずいから。

 つまり根掘り葉掘り聞かれるというコト……!

 ショップを出た人の少ないところで葛城くんは止まった。

「どこまで聞いた?」

「いや、ほんのちょっとだけ……」

 葛城くんは疑うような鋭い目つきで、ふ~んと返す。

 ぜ、絶対信用してないよね⁉

 でも本当なんです! 信じてくださいー!

 葛城くんはバカにしたようにハッと笑った。

「まあ、バレてもいいか。本当のことだし。バカで下手なあいつらが悪いんだ」

 葛城くんは短くハハッとまた笑う。

 そのたびに胸がずきっと痛んだ。

 あれ、なんでだろう。

 私のこと、言われてるわけじゃないのに。

 自分のことよりも何十倍も苦しい気がする。

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