双つの恋、選んだのは君だった

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週明けの放課後――

サークルが終わって、今日も樹先輩と帰っていた

「……最近、響に振り回されてない？」

優しく覗き込むように声をかけてくる

「そ、そんな…別に大丈夫です…！」

「ほんと？」

先輩が少しだけ目を細める

「アイツ、なんだかんだ口うまいからさ」

苦笑交じりの柔らかい声だった

「……まぁ…ちょっと意地悪されてるかも…」

素直にそう答えると、先輩は少し笑った

「そっか。でも…無理はしなくていいからね」

優しく続けてくるその声に
また胸がふわっと温かくなる

「何かあったら…ちゃんと俺に頼って」

「……ありがとうございます…」

少し歩いて、先輩がふいに立ち止まった

「……紬ちゃん」

静かに名前を呼ばれるだけで胸が跳ねた

「最近さ…
こうして隣を歩ける時間が増えて、俺は結構嬉しかったりするんだ」

ドクン――

「……え…？」

「紬ちゃんのこと、ちゃんと大事に思ってるから」

優しく微笑む先輩の横顔に
また心臓がドクドクと高鳴っていった＿＿

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