過つは彼の性、許すは我の心 弐
だから両親に、貴方はオオミカ様をしっかりお支えしなさいと言われた時は、何で俺と同い年の子供を支えるんだ、俺の方が絶対に凄いのにと思った。
そして、
『豊起、ご挨拶なさい』
静かで厳かな庭園。
天條邸で完璧に整えられたその美しい箱庭に…美しいモノ。
完璧だった。
ーーー天ヶ衣は、閉鎖的な天條と外部との仲を取り持つ為に存在しているから、海外を拠点に仕事をしている事が多く、世界に数多ある美しいモノに触れる機会もその分多い。
幼い時から普通の子供より美しいモノに接する事が多かったからこそ分かる。
天條獅帥は人成らざる美しいモノだーーー。
あの出会いで、俺の中の全てが一変した。
獅帥と言う存在に心惹かれたその日から、周囲の大人が止めに入るのも気にせず、獅帥と積極的に関わり続けた。
獅帥は生まれてから箱庭で育てられた事もあり、世間知らずな所があった。
周囲がどんな思いで獅帥と関わるのか、善意なのか悪意があってなのか、その辺りが分かっていない様だった。
だからこそ俺の教える事や、連れて行く所に抵抗なく、周囲が止めても着いて行く。
獅帥を連れて歩くのは単純に美しいモノを傍に置ける幸福感と、周囲が獅帥の傍にいる事で俺にまで傅く優越感もあった。