過つは彼の性、許すは我の心 弐
「ぐあっ」
ゴキリと音が鳴り、私の拳に痛みが走る。
鼻血が噴き出した。
続いて、
「うぐっ!」
隣にいた男目掛けて蹴りを放った。股間に。こっちは痛くないが何か柔らかかった。感触キモイ。
私の連撃に男の1人はぶっ倒れて、もう1人は蹲る。
「謝らなくていいよって言ったんだよ、私もこうするからって」
ああ私も暴力ヒロインの仲間入りか…ママパパごめんなさい全く後悔していませんすっごくスッキリしました。
「マサ!」
「おい烈しっかりしろ!」
病院の真っ白な天井を見て、清々しい気分になった。
おばあちゃんが変な男に絡まれた時に、少し弱ったフリして近付いたら思いっきり攻撃して逃げろと言われた事を思い出して、実戦してみたが、実践通りにはいかないものだ。でも結果は満足。
男は女相手に数秒躊躇いがあると聞いた事があるけれど、恐らく護身術を学んだ2人にも効いた事から嘘じゃなかったんだありがとうおばあちゃん。
おばあちゃんの偉大さに感服していれば、
「綴貴方なんて事を!」
火ノ宮君の身体を支える清維に非難されたが、私的には「なんて事って何?」と聞かざる得ない。
「何って…」
「別に訴えられてもいいからこうやっただけだし。まあ、女1人に此処までされたって周囲になんて言うのか見ものだけど」
「貴方…!」