同期の御曹司が社長になって私を溺愛してくるなんて

仲のいい同期が御曹司

人って、いつも大切なモノを隠している。

どんなに仲が良くても。


私には、仲のいい同期がいる。

それは営業部の堀田君だ。

「あっ、堀田君。」

廊下で書類を持って歩いていると、仲間と別れてわざわざ私の元へ来てくれた。

「美佐、手伝うよ。」

そう言って、書類の束を持ってくれた。

「いいよ。営業部も忙しいでしょ。」

「俺は成績がいいから、少し抜けても大丈夫。」

彼の笑顔が、まぶしい。

「で?どこに運ぶの?」

「ああ、会議室。」

「OK.」

堀田君は私と一緒に会議室に入ると、持っていた資料を席順に並べ始めた。

「手際いいね。」

「美佐の手伝いしてたら、分かるようになっただけ。

いつの間にか美佐と名前で呼ばれるようになっている。

堀田君は、髪が柔らかくてさらさらしている。

顔もイケメンの部類だし。

彼女とかいないのかな。

どうせいると思って、今まで聞いた事もない。
< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop