婚約者が妹と結婚したいと言ってきたので、私は身を引こうと決めました
「まさか、アーリンだったなんて。」

セシリーの唇が固く噛み締められ、その目には憎悪が滲んでいた。

私はその言葉に胸が締めつけられた。

「セシリー、まだクリフのことを愛しているのね?」

思わず問いかけると、彼女は冷ややかに笑った。

「愛してる?とんでもないわ。私は最初からクリフを愛してなんかいなかった。」

その冷酷な言葉に、驚きが走る。

あんなに仲が良かったはずなのに?

「私が欲しいのは権力と財力よ。」

その声には恐ろしいまでの執着が込められていた。

「でも、それを脅かす女は、例え姉でも許さない。」

そう言い放つと、彼女は使用人から鞭を受け取った。

その冷酷な眼差しから、私への憎しみが痛いほど伝わってきた。

私は身を震わせながら、これから何が始まるのかを覚悟した。








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