25年ぶりに会ったら、元・政略婚相手が執着系社長になってました
マンションのエレベーターが、静かに五階で止まった。
扉が開くと、美和子は一歩、躊躇するように立ち止まる。
「今日は……ちょっと、一人になりたいの」
やんわりとした拒絶。
だが、真樹は聞こえなかったふりをして、一緒にエレベーターを降りる。
真樹は鍵を取り出してドアを開けた。
玄関に足を踏み入れた真樹は、美和子の後ろで静かに扉を閉める。
「……ま、真樹さん?」
戸惑いが混じる声。
だがその声は、次の瞬間、真樹の優しいキスに塞がれた。
くちびるがそっと重なり、離れ、また重なる。
初めは戸惑いに揺れていた美和子も、やがて目を閉じ、受け入れていた。
その変化を確かめるように、真樹は深く、けれども優しく、何度もキスを繰り返す。
やがて美和子の吐息が熱を帯び、肩が小さく上下し始める。
真樹はその細い腰に手をまわし、軽々と抱き上げた。
「……!」
驚く美和子をそのまま腕に抱え、リビングのソファへと運ぶ。
柔らかなクッションに彼女の身体を沈めると、
再びくちびるを重ねた。今度は、ゆっくり、ねっとりと、甘く長く。
美和子の指が、ソファの縁をぎゅっと握る。
その指先の緊張が、やがて緩んでいくのを、真樹は感じていた。
真樹はその頬にキスを落とし、耳元へと唇を滑らせた。
彼女の身体が完全に預けられたのを確認すると、
真樹の中に抑えていた“何か”が、静かに、確実に顔を覗かせ始める。
——優しさの皮をかぶった欲望。
——支配欲に似た甘美な衝動。
今夜から、また教え込まなくてはならない。
——お前は、俺だけのものだと。誰にも触れさせない。誰にも、奪わせない。
今回からは、容赦しない)
真樹の目がわずかに細まり、鋭さを宿す。
その視線は、美和子の肌に、心に、確実に“刻み”を入れようとしていた。
ソファのクッションに沈んだ美和子の体を、真樹は両手で丁寧になぞった。
指先はあくまで優しく、けれど明確な意図を持って、輪郭をなぞるように——境界を確かめるように、彼女の首筋から鎖骨へ、ゆっくりと滑っていく。
真樹の手は服の上からゆっくりと腰にまわり、
まるで形を覚えるように包み込む。
一見穏やかな手つきに見えて、その内側には確かな“所有の意思”がこもっていた。
甘やかな支配と、ねっとりとした執着。
儀式という名の“調教”が、美和子の身体と心に静かに刻まれていく——。
扉が開くと、美和子は一歩、躊躇するように立ち止まる。
「今日は……ちょっと、一人になりたいの」
やんわりとした拒絶。
だが、真樹は聞こえなかったふりをして、一緒にエレベーターを降りる。
真樹は鍵を取り出してドアを開けた。
玄関に足を踏み入れた真樹は、美和子の後ろで静かに扉を閉める。
「……ま、真樹さん?」
戸惑いが混じる声。
だがその声は、次の瞬間、真樹の優しいキスに塞がれた。
くちびるがそっと重なり、離れ、また重なる。
初めは戸惑いに揺れていた美和子も、やがて目を閉じ、受け入れていた。
その変化を確かめるように、真樹は深く、けれども優しく、何度もキスを繰り返す。
やがて美和子の吐息が熱を帯び、肩が小さく上下し始める。
真樹はその細い腰に手をまわし、軽々と抱き上げた。
「……!」
驚く美和子をそのまま腕に抱え、リビングのソファへと運ぶ。
柔らかなクッションに彼女の身体を沈めると、
再びくちびるを重ねた。今度は、ゆっくり、ねっとりと、甘く長く。
美和子の指が、ソファの縁をぎゅっと握る。
その指先の緊張が、やがて緩んでいくのを、真樹は感じていた。
真樹はその頬にキスを落とし、耳元へと唇を滑らせた。
彼女の身体が完全に預けられたのを確認すると、
真樹の中に抑えていた“何か”が、静かに、確実に顔を覗かせ始める。
——優しさの皮をかぶった欲望。
——支配欲に似た甘美な衝動。
今夜から、また教え込まなくてはならない。
——お前は、俺だけのものだと。誰にも触れさせない。誰にも、奪わせない。
今回からは、容赦しない)
真樹の目がわずかに細まり、鋭さを宿す。
その視線は、美和子の肌に、心に、確実に“刻み”を入れようとしていた。
ソファのクッションに沈んだ美和子の体を、真樹は両手で丁寧になぞった。
指先はあくまで優しく、けれど明確な意図を持って、輪郭をなぞるように——境界を確かめるように、彼女の首筋から鎖骨へ、ゆっくりと滑っていく。
真樹の手は服の上からゆっくりと腰にまわり、
まるで形を覚えるように包み込む。
一見穏やかな手つきに見えて、その内側には確かな“所有の意思”がこもっていた。
甘やかな支配と、ねっとりとした執着。
儀式という名の“調教”が、美和子の身体と心に静かに刻まれていく——。