吉野主任は年下大型ワンコ系部下に頭を撫でられたい
いそいそ席に戻り、紙コップに口を付けた。営業畑で鍛えた足は席順を把握し、室内を自由に歩き回れる。
「もしかして猫舌?」
「しかも超甘党っす! みんなには秘密にして下さいね」
今度は自らの鼻先へ人差し指を立て、もう片方で砂糖を大量に投入していく。
「あ〜あ、弱みを握られちゃった〜!」
更に一口含んで満足気に微笑んだのも束の間、彼は嘆き出す。
「そうだ! 口止め料としてプロジェクトに参加するんで黙っていてくれません?」
「口止め料なんて、そんな……」
「やっぱりダメっすか?」
プロジェクト作業は遅延していて、西山君の加入は願ったり叶ったり。確実に成功をおさめる為にも喉から手が出るくらい欲しい戦力である。
それに上司の高評価を得るという動機であれば分からなくはない。
「ううん、駄目じゃない! 力を貸して、西山君」
経理部出身の電卓が脳内で弾かれ、圧倒的なプラスを導き出した瞬間、私は頭を下げていた。
「はい、お任せ下さい」
頼もしく頷く彼が牙を見せていたなんて、この時は知る由もなかったんだ。
「もしかして猫舌?」
「しかも超甘党っす! みんなには秘密にして下さいね」
今度は自らの鼻先へ人差し指を立て、もう片方で砂糖を大量に投入していく。
「あ〜あ、弱みを握られちゃった〜!」
更に一口含んで満足気に微笑んだのも束の間、彼は嘆き出す。
「そうだ! 口止め料としてプロジェクトに参加するんで黙っていてくれません?」
「口止め料なんて、そんな……」
「やっぱりダメっすか?」
プロジェクト作業は遅延していて、西山君の加入は願ったり叶ったり。確実に成功をおさめる為にも喉から手が出るくらい欲しい戦力である。
それに上司の高評価を得るという動機であれば分からなくはない。
「ううん、駄目じゃない! 力を貸して、西山君」
経理部出身の電卓が脳内で弾かれ、圧倒的なプラスを導き出した瞬間、私は頭を下げていた。
「はい、お任せ下さい」
頼もしく頷く彼が牙を見せていたなんて、この時は知る由もなかったんだ。