星降る夜に
2025年8月25日


身体、

ほとんど動かない。

息するのだって、

こんなに疲れるんだね。

医者もママもパパも、

みんな私の周りでそわそわしてるけど、

なんか、

遠くに感じる。

悠斗さんが、

夜、

車椅子で屋上に連れてってくれた。

もう、


話すのもやっとだけど、

星が見たいって言ったら、

「彩花ちゃんの願い、叶えるよ」

って笑ってくれた。

屋上、

風が冷たかった。

星、

いつもよりキラキラしてる気がする。

流れ星が、

3つ、

立て続けに落ちた。
1つ目、

「ママとパパ、ありがとう」

2つ目

「悠斗さん、幸せになって」

3つ目

「私、星になっても、みんなを見守るよ」

悠斗さんが、

私の手を握ってて、

あったかかった。

目、

潤んでたけど、

笑ってた。

「彩花ちゃん、星みたいだね」

って。


私、


なんか、


眠くなってきた。




星、

綺麗だな。



もう少し、

見ていたい。


でも、

瞼が重い。




悠斗さんの手、


離したくないな。







星…まだ、







見える…。










きれい...
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