すべての花へそして君へ①
石頭と頭突き対決したらダメ
すみません。語弊がありました。
彼はいつもものすごくかっこいいですが、それ以上にかっこよく見えたということです。訂正終了。
(とか言ってみたりして落ち着こうと思ったけど……)
結局は、どうやってもかっこいいわけで。目が釘付けになるのは、致し方ないわけであって。
「……? どうし」
「ななっ、なんでもないっ!」
ふと我に返った瞬間、ものすごく恥ずかしくなるのは、当たり前のことで。慌てて目を逸らしてしまうのも、もはや反射的なのもあったりするわけで……。
でも、そうやってあとからちょっと怖くなったりするのはなんでなんだろ。恥ずかしくて目を逸らしたけど、それをヒナタくんに勘違いして欲しくない。
避けてるわけじゃない。ただ照れただけ。
それを、ちゃんと知って欲しい。でも恥ずかしくて、なるべくなら言いたくない。
……矛盾。すごい、矛盾だ。答えがわかんない。
(……どうしたらいいんだろう)
わたしは、何を言えば。何をすれば。このモヤモヤした気持ちを、どうにかできるんだろう。
『……わからないことを、そのままにしておかないこと。それがあおいの【すごいところ】なんじゃないの?』
ヒナタくんは、これを聞いて欲しいんだ。
「ひなたく――ゴンッ! ……あれ、痛い……」
慌てて逸らしていた顔を弾かれるように上げると、何故か脳天に衝撃が。石頭だけど、今のはなかなか痛かったな……――って! 悠長にそんなこと言ってる場合じゃない!
「~~っ……」
「ひっ、ヒナタくん! 大丈夫ですか!?」
しゃがみ込んだ彼は、声にならぬ痛みを堪えていらっしゃった。犯人は紛れもなく、わたしである。
「ご、ごめんなさい。わたし石頭だから……」
「……いや。大丈夫」
「大丈夫じゃないよ! わたし、ものすごい勢いで顔上げたから」
「いや。……大丈夫」
「すごい痛いでしょ……? 絶対たんこぶできちゃうよ……」
「いや。大丈夫」
……それしか言わないんだけど。
あ、あれかな? 今の衝撃で、彼のネジもどこかに吹っ飛んじゃったー……とか。
「ネジをっ……! ヒナタくんっ! ネジを探さないと……!」
「それはあんたの方でしょ」
「おう、そうか……って! わたしネジ巻き式じゃないから!」
「いやわかってるから。 ……目、覚めた」
「え? ……大丈夫、なの?」
「うん。おかげで目が覚めたから。逆に感謝」
立って寝てたのか。さっきお昼寝したけど、やっぱり今まで寝てなかった分あれだけじゃ足りなかったのかな。