片翼の人形が救われた日
純世(あやせ)
『ところで…この流れでアレなんですけど…。』
『考えてくれましたか?一緒にお食事にっていう話。』

凜生葉(りいは)
「あ…。」

純世(あやせ)
『忘れてたんですか?』

凜生葉(りいは)
「ごめん(汗)」

純世(あやせ)
『大丈夫です!』
『元気になってから考えてくれたら嬉しいです。』

凜生葉(りいは)
「私は…純世(あやせ)くんが思うような人間じゃないよ?」

純世(あやせ)
『そんなことないです!ウソじゃありません。』
『先輩に助けてもらってから、僕はずっと本気です!』

凜生葉(りいは)
「ありがと…有休明けに返事するね。」

純世(あやせ)
『明日から1週間も有休取ってますけど、旅行ですか?』

凜生葉(りいは)
「ううん、有休消化率ウルサイから。」

純世(あやせ)
『そうですか…辛いことは相談してくださいね!』



つくづく私は卑怯者だ。

こんなに好いてくれる彼にあいまいな態度ばかり。
その上、有休中の予定がないなんてウソついて…。

凜生葉(りいは)
「不在伝票あったんだ…帰りに受け取って。」

再配達にしなくてよかった。
もし優羽葉(ゆうは)にあの荷物を見られたら
失敗するところだったから。

私の「復讐」が。
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