野いちご源氏物語 二九 行幸(みゆき)
お行列が鷹(たか)狩(が)りの会場に到着した。
貴族たちが食事や着替えをしていると、六条(ろくじょう)の院(いん)の源氏(げんじ)の君(きみ)からお酒や果物が届いたの。
本当はお供(とも)をするよう帝(みかど)からご命令があったけれど、占(うらな)いの結果がよろしくないという理由でお屋敷に籠(こも)っていらっしゃる。
帝はお使者(ししゃ)に狩(か)りで獲(と)ったばかりの雉(きじ)をお与えになった。

「昔は太政(だいじょう)大臣(だいじん)が鷹狩りに供をしたことだってあったのですから、あなたにも供をしてほしかった」
この帝からのご伝言を伝えたお使者を、源氏の君は丁寧にもてなして、お返事をお預けになる。
「これまでにないほど、お供の多い盛大な行幸(みゆき)と存じます」
人づてに聞いたやりとりだから、今となっては間違っているところがあるかもしれないけれど。
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