恋とバグは仕様です。 ~営業スマイルで喧嘩して、恋に落ちるまで~


05|不器用でも、愛してる

 それからの二人は、まるで不器用な“恋愛アプリの開発者とユーザー”だった。

 慣れてない分だけ、どの言葉も重たくて。
 笑うタイミングも、触れる瞬間も、手探りで。

 でもそれが、たまらなく愛しかった。

「なあ、凛」

「なに?」

「……俺、お前のバグもバグごと、好きだから」

「え……」

「完璧じゃなくていい。営業スマイルもいらない。素のままで、全部くれ」

 凛の瞳に、涙が浮かんだ。

「わたし……“素の自分”なんて、見せるのこわかった。壊れそうで」

「壊れても、俺が絶対修復する。どんなに時間かかっても」

 そっと、もう一度抱きしめられる。

 ──これが、“本当の恋人”ってことなんだ。
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