AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。
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「ひまね」と娘が声を弾ませた。
「今年の夏休みも旅行いきたいっ」
「うーん、そうだねぇ」
宝瑠が嬉しそうに応対している。
「またおばあちゃんちも行きたいっ!」
「そっかぁ」
娘の要望を受け、「だってー? 天喜っ」と宝瑠がこちらへ振り返った。
「いいねぇ」
天喜は顔を綻ばせた。
二人に追いつき、また手を繋いで歩き出す。
去年の夏。
家族旅行の一環として、宝瑠の母、妙子に会いに行った。
天喜は三人で歩きながら、その日のことをぼんやりと思い出していた。
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前日。プールで遊んだ疲れを引きずったまま、なおかつ睡眠不足もあり、気づけば天喜は娘と二人で眠り込んでいた。
ふと和室で目を覚まし、あれ? と首を傾げた。うっかり初対面宅で昼寝をしてしまった状況に、苦笑がもれた。
畳から起き上がると、日葵どころか、宝瑠まで眠りこけていた。
彼女の手にはスマホがあった。どうやらそれを見ながら寝落ちしたらしい。状況が手に取るように想像できて、天喜はふっと小さく笑みをこぼした。
宝瑠の寝顔を見つめ、頬に触れた。寝顔が可愛い。そう思うと、胸の奥が絞られるように痛んだ。
リビングへ続く襖を開けると、座布団に座る妙子と目が合った。彼女は「あら」と言ってゆったりと微笑んでいた。
「すみません……遊び疲れからつい寝てしまって」