私とエッチしたら、茄子になった茄子川君の話。
「…え?」
昨日、会社の歓迎会で結構お酒を飲んで酔っぱらって。で、会社でちょっと気になってる茄子川君っていう後輩の男の子に「私、酔っぱらっちゃったみた~い♡」という、伝統の方法を思いきって使って、私のお家に誘導して。
そして、その茄子川君を裸にひんむいて美味しく召し上がった。
───────ところまでは、思い、出せた。けど……
布団で裸を隠しながら、ベッドの隣で転がっているものを、じいっと凝視する。どっからどう見ても。
「……茄子、よね?」
ベッドの隣に茄子川君はおらず。かわりに、テカテカに艶めく紫色のものが……茄子が、そこにあった。
「え?何でこんなところに茄子があるの?もしかして私、酔っぱらって茄子川君だけじゃなく、八百屋かどこかで茄子もお持ち帰りしちゃった?」
てか、茄子川君は?と、私はベッドの上でキョロキョロと辺りを見回す。ベッドの横には、脱ぎ捨てられた茄子川君の洋服が落ちていた。けど、茄子川君はどこにもいない。
「……もしかして、お風呂にでも入ってるのかな?」
でも、お風呂場の方から、シャワーの音や人の気配を感じない。
「茄子川くーん?」
茄子川君の名前を呼びながら、ベッドから出ようとした時だった。
「うー……ん…はぁい、先輩なんれすか~……」
茄子川君の声が近くからした。だが、辺りにそれらしき人物はおらず。ふと、ベッドの上に転がる茄子を見ると──……茄子が、ころん、とひとりでに動いた。
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