姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
「なんでー!?こんな接客不向きの無表情ロボットに負けたなんて信じられない!八百長だ!陰謀だ!イカサマだぁあ!」
ジタバタする私を「他所で暴れない。」と渉兄ちゃんが嗜めた。
これ以上やると本気で叱られるので、大人しく唇を尖らせるくらいで留めた。
「家族連れ、友達グループ、カップルと客層が広かったのが勝因だな!ドリンクが今日1番売れてた!
何はともあれおめでとう!」
ガッハッハと店長が豪快に笑って傑兄ちゃんの背中を叩く。
その横で有馬美咲が傑兄ちゃんと近江涼介それぞれに水族館のチケットを一枚ずつ手渡した。
「やったー!姫、これで兄ちゃんとデートしよ!」
「近江涼介!それ使ってみんなで水族館行くわよ!」
私と傑兄ちゃんが同時にそう言ったのに、近江涼介は無表情で有馬美咲にチケットを返した。