姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
Ep223 それぞれの道へ①
数日後の昼休み。
今日も今日とて私達は旧校舎のいつもの教室にたむろしている。
でも今日はいつもとちょっと雰囲気が違っている。
その違和感がなんなのか気付いたのは、広瀬真が真っ直ぐ前を向いて話し出した時だった。
「俺、明日からここに来るのやめるわ。」
その凛とした表情から意思が固まっているのが伝わってくる。
突然の宣言に私は分かりやすく慌てふためく中、榛名聖も近江涼介は驚いて少し眉を上げたくらいで、いつも通りのポーカーフェイスだ。
「どっ、どどどどうした広瀬真!クソ親父になんか言われた!?また榛名聖と喧嘩した!?
何か悩んでるなら私も一緒にぶっ飛ばしてあげるから!!」
勢いよく椅子から立ち上がって広瀬真の方に飛びつく。
座っていた椅子は倒れて座っていた広瀬真の椅子も半分浮き上がってひっくり返りかけた。