甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


すると、千紘くんはなぜか唯斗くんをキッと睨みつけて。


……な、なんでこの二人仲悪いの?
初対面のはずだよね?


「ゆあは俺のになるから」

「……は?」

「そーでしょ、ゆあ」


千紘くんは笑って私の方を見る。

なにも言えなくて、口をつぐむけど。


“ゆあは俺のになるから”

……っ、あれ、なんで私、嬉しいと思ってるんだろう。


ばか、そんなわけないでしょって首を振ればいいのに、なぜかそれができない。

……どうして。


赤くなったであろう顔を隠すように、何も言わずにそっぽを向いた。


「照れちゃって、かわいーね、ゆあは」

「……っ」

「…っはあ」


千紘くんはため息をついたかと思うと、私の手をひいて何も言わずに歩きだす。

私も千紘くんのあとをついた。


「俺、勝ち目ねーじゃん……」


唯斗くんのそんな言葉は、私たちには届かず。


そして、千紘くんは体育館裏まで来たところで足を止めた。


「ち、千紘くん……?」


体育館裏……?こんなところになんの用が……?


そう千紘くんに問いかけようとしたところで、千紘くんは私を振り返って。


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