シンユウノススメ
レッド
「メイちゃん、おはよぉ」
「あ、麦ちゃん。おはよう。今日も暑いね」
「ねー。溶けちゃいそうだよね」
「もー、麦ちゃんってば。言動が伴ってないよ?」
そう言ってやわらかく笑うメイちゃんは、それでも自分の腕に絡みつくムギを引き剥がそうとはしない。
「きみ達は本当に仲良しだねぇ」
「あー、ナオくんおはよ。居たんだ」
「あっはは。相変わらず敵意剥き出しだねぇ」
「だってムギの敵だもん」
「香乃は芽衣子のこと大好きだもんね」
「うんっ!だぁーいすき!世界中で一番大好きだよ」
砂川芽衣子ちゃんはムギの大切な親友。
その親友を誑かすメイちゃんの彼氏、菊地ナオくんは、ムギに敵視されて当然なのだ。
イケメンだと思う。
目鼻立ちがハッキリしていて、瞬きをするたびに長い睫毛が下瞼に影を作る。
薄い唇。
右口角の下にある小さいほくろには色気すら感じてしまう。
中学生のくせにどこか落ち着いていて、クラスメイトの男子と比べて大人びているところも胡散臭くてムギは嫌い。
ううん。
本当はナオくんがどんな容姿と性格を持ち合わせていたって、嫌いなものは嫌い。
だってメイちゃんの彼氏だから。
理由はそれだけで十分過ぎる。
「あ、麦ちゃん。おはよう。今日も暑いね」
「ねー。溶けちゃいそうだよね」
「もー、麦ちゃんってば。言動が伴ってないよ?」
そう言ってやわらかく笑うメイちゃんは、それでも自分の腕に絡みつくムギを引き剥がそうとはしない。
「きみ達は本当に仲良しだねぇ」
「あー、ナオくんおはよ。居たんだ」
「あっはは。相変わらず敵意剥き出しだねぇ」
「だってムギの敵だもん」
「香乃は芽衣子のこと大好きだもんね」
「うんっ!だぁーいすき!世界中で一番大好きだよ」
砂川芽衣子ちゃんはムギの大切な親友。
その親友を誑かすメイちゃんの彼氏、菊地ナオくんは、ムギに敵視されて当然なのだ。
イケメンだと思う。
目鼻立ちがハッキリしていて、瞬きをするたびに長い睫毛が下瞼に影を作る。
薄い唇。
右口角の下にある小さいほくろには色気すら感じてしまう。
中学生のくせにどこか落ち着いていて、クラスメイトの男子と比べて大人びているところも胡散臭くてムギは嫌い。
ううん。
本当はナオくんがどんな容姿と性格を持ち合わせていたって、嫌いなものは嫌い。
だってメイちゃんの彼氏だから。
理由はそれだけで十分過ぎる。