百花繚乱
そして紳太郎様は、突然こんな事を仰ったんです。

「深雪は、どんな人と一緒になるんだろうね。」

どうして急に?

あんな事があった後に……

私は、息を飲みました。

「さあ…考えた事もありませんでした。」


その時になって、思い知らされたんです。

今迄自分が、どれだけ紳太郎様の事だけを、見続けていたのかを……

歳も23になると言うのに、嫁入りの話も気にしない程に、紳太郎様に夢中になっている自分を。


それなのに紳太郎様は、そんな事も無関係のように、こう仰いました。

「僕が思うに。こうやって、深雪の手を温めてくれる人が、いいよね。」

手がドクンドクンと、波打ってるのが分かりました。

「相手が決まったら、紹介してくれよ。僕はその人に、深雪を宜しくお願いしますって、頼むつもりなんだから。」

私はその言葉に 涙が頬を伝っているのが分かりました。

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