はじめまして、好きです。

夏休みの計画

ー第10話ー

―各自の家にて。

「みんな、グルラ作ったぞ。ここで夏休みの予定決めよう。」
朝比奈がメッセージを送る。

「さすが朝比奈〜!神!」
橘がすぐに返信。

「ほんとお前、なんでもできるな?」
颯真も続ける。

「ありがとう、朝比奈くん。ひよりはもう寝てると思うから、明日通知見て確認すると思う。」
澪が送る。

「で、夏休みどこ行く?海?花火大会?あーどっちもありだよなー!」
橘が提案。

「海は…日焼けするからパス。」

「俺も泳げないし花火大会がいいな。」

「花火大会…私もそれがいいかも。」

「決定!日程は〇月〇日!」

「お、思ったより早く決まったな。夜遅いし助かるわ。」

「とりあえず当日遅刻禁止な!」

「了解。」
全員が既読をつけた。

―数分後。

「澪、ちょっといい?」
橘から個別トークが飛んできた。

「どうしたの?」

「あのさ…夏休みみんなとも遊ぶけど、澪と二人でも行きたいんだ。」

「えっ!いいよ。私も基本暇してるし。」

「じゃあ…遊園地とかどう?」

「遊園地!いいね、楽しみにしてる。」



―後日、学校にて。

「澪、おはよう!」
橘が爽やかに声をかける。

「おはよう、橘くん。」

「夏休み、よろしくな!遊園地楽しみだわ!」

「うん、私も楽しみにしてるよ。」

――その時。

「…遊園地?」
颯真が後ろから現れる。

「あー、俺と澪で行くんだ。」
橘が少し得意げに言う。

「は?二人で?」
颯真の目が鋭くなる。

「うん、二人で。」

「俺も行く。」

「え、いやでもさ…」

「行くから。」

颯真の強引な一言に、橘が苦笑しながら折れる。

「あーもう、わかったよ!じゃあ三人でな?文句ないだろ?」

「うん。」

解決はしたが、颯真はその日1日ずっと不機嫌だった――。
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