君の笑顔を奪いたい。
「あはは、そんなに食べたかったなら一緒に食べよう?」

「いいの?」

「うん!」


何度でもいうが、私は奢ってもらっている立場なのだから。




「……あっれ、幸村先輩と花幡先輩じゃね?」



そんな声が、聞こえてくる。アイス屋さんから少し離れた、駅の側。


「やば、手繋いでる……付き合ってるってまじなんだ」



多分、一年生の男子2人は、ジロジロあからさまにこっちを見てくる。

私を握る由良くんの手に、力が増される。


「ゆ、由良くん」

「ん?」

「あっちの方、行こっか?」


こんな言い方されても嫌だろうし、私は後輩たちとは真逆の方を軽く指差す。


「うん、そうだね。ちょうどあっちの方に車くるように手配してあるから。俺の家帰ろっか」

「……え?」
< 44 / 49 >

この作品をシェア

pagetop