悲劇のセイレーンにささやかな愛を
『しすい』
「ん」
『秋斗に告白された』
「……!!ごほっ、っ」
「⁉︎」
お願いだから飲み込んだ後に見せてくれ。
今のは多分高級な肉だったしさ。
「いつ?どこで?どういう流れで?なんて?どう返した?」
『それ遊びに行った女子に聞くお父さんのセリフだよしすい』
「……いいから教えて」
そう言うと、澪は箸を置いて告白の時のことをかいつまんで話してくれた。
合唱コンクールが終わってすぐ、ホールの外で休憩がてら話している時に気がついたら告白されていたらしい。
『もちろん断ったよ』
「もちろんって」
『だって私にはしすいがいるもん』