悲劇のセイレーンにささやかな愛を
6
土曜日。
いつもならくつろいでいるだろうこの時間。
「澪っ、準備できたか?」
声をかけるとコクコク、と頷いた澪は、いつもよりもオシャレな格好で髪もハーフアップにされていた。
事の発端は昨日。
彩芽から「明日の花火大会みんなで行かない?」と声がかかり。
俺、澪、秋斗、凰牙、彩芽の5人で隣町へ出かけることになった。
ただ今朝の10時。
家を出る……前に。
「可愛すぎないか……?」
『だめ?』
「……ダメじゃないけどダメ」
「???」