仲良し家族は嘘だらけ⁉
4みくの想いと始まり

一緒の登校

 朝からお父さんがいなかった。

 いや、まあ、最近は私のほうから避けてたわけだけど、今日はそんな必要もないらしい。

 東雲のメンバーであろう大人も、今まで見たことがなかった人も、家の中でバタバタしている。

「ごめんね、みく。昨日の夜から暴れだしたグループがいるみたいで、緊急体制を敷くってあわただしいのよ」

 お母さんがエプロンをたたみながら言う。

「それって、西明かりってやつ?」

「あら、みくも知ってるの?」

 お母さんは私の言葉に驚いた表情を見せた。

 お父さんが言っていたのはこういうことか。

 この前お兄ちゃんたちが呼び出されていたのも、その西明かりってやつらのせい?

 そのとたん、長々説教されたことを思い出してぶるっと震える。

 さすがにあれはちょっとこたえた。

 みんな、次期リーダーに向かって言っているとは思えないほど容赦なかったよ!

「だから二人と一緒に登校してね。みくのこと、頼んだわよ」

「「はい」」

 お兄ちゃんと大聖が声を合わせた。

「うげっ」

 と思わず声を漏らしてしまう。

 大聖は渋い顔をした。

「うげとはなんだ、うげとは」

「いーや、なんでも……」

「お嬢はいつまでたっても納得してくれませんね」

 納得してたまるもんですか! 少し前までただの兄妹だったのに!

 腹が立つから思いっきりにらんでやる。

 そしたら、お兄ちゃんは困ったように眉を下げた。

 仕方ない。今日くらいは一緒に行ってやるか。

 また怒られたくないし。
< 19 / 32 >

この作品をシェア

pagetop