蒼銀の花嫁 〜捨てられ姫は神獣の番〜
ゆっくりと身支度を整えたセレナは、昼下がりの庭園に赴いた。
そこには、先に到着していたアグレイスが柔らかな笑みで待っていた。
「来てくれたか。嬉しい」
彼の声はいつもと変わらず温かく、胸に染みわたる。
「約束の場所、覚えてる?」と彼が手招きする先には、小さな木製の東屋があった。
二人が子どもの頃、よく秘密基地のように使っていた場所。
「ええ、懐かしい……」
セレナは自然と笑顔になる。子どもの頃の無邪気な時間が、ほんの少しだけ心を軽くしてくれた。