婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「居酒屋でモツ煮をスルーしてどうするんです!」

「いや、モツと合わせるなら日本酒だろ! ビールと相性がいいのはパンチのある牛すじだ」

「それを言ったら、メニューのこの写真を見てくださいよ! モツ煮もしっかり味が染み込んでるから、ビールでも全然いけるはずです」

大皿料理は軽く二人前はあるらしく、両方頼むという選択肢はない。普段の私なら「牛すじでいいですよ」と譲るはずだが、今日はなぜかそんな気になれなかった。

アルコールが入って頭が回っていないからだろうか? ……いや、聖澤さんに『酒飲み』とさんざんからかわれた腹いせかもしれない。

それに、彼にならわがままをぶつけても大丈夫だという安心感があった。

「わかりました。今日はモツ煮にしましょう。次回は牛すじでいいですから」

「なにちゃっかり自分の意見を押し通そうとしてんだ」

「なっ、私がせっかく折衷案を出したのにっ」

見かねたオーナーが「小鉢で両方持ってきましょうか?」と提案してくれるまで不毛な争いは続いた。

しばらくして、私の前にモツ煮、彼の前に牛すじの小鉢が運ばれてくる。

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