婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
にっこりと微笑む美作マネージャー。相変わらず気遣いの上手な人だ。今のひと言で、この場にいる引け目が取り払われて気が楽になった。

「こちらこそ、ご一緒できて嬉しいです」

なにしろ美作マネージャーは、ジュリナですら認めた〝結婚したら幸せにしてくれそうな王子様ランキング〟ナンバーワン。そんな素敵な人とお近づきになれるチャンスが来ようとは。

それだけじゃない。女子の憧れ・安芸野さんともご一緒できるなんて、光栄なことこの上ない。

幸運をかみしめると同時に、聖澤さんとふたりきりではなかったことにチクリと胸が痛んだ。ふたりきりでゆっくりしたい気持ちがあったのも事実だ。

贅沢な悩みだとは思いつつも、ちょっぴり切ない。

オーダーしてすぐに私の分のビールが届いて、全員の手もとにドリンクが行き渡る。美作さんが乾杯の音頭を取った。

「あらためまして、今日もお疲れ様。乾杯」

グラスの涼やかな音が重なる。私は思いっきり呷ることはせず軽くひと口分、喉に流し込んだ。

無意識にセーブをしたのは、さすがに目上のふたりがいる状況で先日のように歩けないほど泥酔するわけにはいかないと思ったから。

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