『コドモ』と呼ばれるぼく達は
うさぎ先生は大人の目をして笑った。
私は子どもの顔で「また遊んでください」って言った。

バイバイって先生に手を振って、先に歩き出した小夏を追いかけようとした私の手のひらに先生が握らさせた物。

ジェンガの木製ブロック、一本。

「変な物渡される罰ゲーム」

「えー」

「お守りです」

「…それなら嬉しいです」

誰も居ない、きれいに整頓された教室。
バラバラのジェンガだけがスポットライトを浴びたように際立っている。

一本を失ったことで不完全になってしまったジェンガ。

この一本で世界を壊せるのなら、
「その他多勢」なんかじゃない、先生の特別になりたい。

そう思わせるうさぎ先生は
ずるい大人です。


『コドモ』と呼ばれるぼく達は 完.
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