占い師は、あの人の幸せを願う彼に、恋をした

婚活パーティーと元カレ

婚活パーティーの一環として企画された、イチゴ狩りバスツアー。
ふだんなら、絶対に断る類の仕事だった。

けれど今回は、少し違った。
「いい人を見つけてほしいんです」
そんな、どこか不思議な依頼——
しかも報酬は、かなりの額だった。

、、、報酬の高さもあって、私は参加を決めた。
10万円だ。

占い師として、ずいぶん有名になってしまった。


「恋愛対象になりそうな人がいたら、占いで教えてください」
依頼者の女性は、バスに乗り込む直前にそう言った。
声こそ軽やかだったけれど、その目は真剣だった。

私は黙って頷き、サコッシュの中に仕込んだカードの束を、そっと指先で確認した。
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