姫と騎士のめぐりあい
あの日からはや数年。
リーゼロッテの姉のエリザベート王女が
ハイドランジアに留学して来た。
大学院生だったクラウスは
時たまキャンパス内で
エリザベートの姿を見かけるように。
女帝のお茶会で顔を合わせることもあった。
しかし、
さして親しく交流するわけでもなく
日々は過ぎて行ったが、
エリザベートが誘拐されるという事件が発生する。

友好国の王女が攫われたとあって
騒然とする宮廷。
そんな中、
クラウスのもとにリーゼロッテから手紙が届く。
姉の命が危ないという緊迫した中で、
勇気を出して
クラウスに助けを求める手紙を書いてくれたのだ。

「一度お会いしただけの私が、このようなお願いをするなんて失礼かと存じますが、何卒お聞き届けください。
どうか、姉を助けてください。」

文面を目で追いながら、
あの舞踏会で一緒に踊った
あの華やかな美少女を思い出す。
甘酸っぱい感情が胸の中に湧き起こり、
彼女の願いを引き受けなければと
強く決意した。

クラウスは女帝に願い出ると、
すぐにエーリヒらと連携し、
命懸けの救出作戦を指揮した。
幸いにもエリザベートは無事に解放される。

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