初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
「そこに座ろう」

キルギアではあまりに寒いため、初冬にさしかかると、街の各所にヒーターの役割をする大きな柱が立てられる。
魔術で温水を流すため、柱の近くは暖房の前にいるかのようにあったかくなる。

街ではその柱の近くに長椅子をたくさん置いてカップルたちが暖をとっていた。

「キルギア独特の文化ですね。すごい考えですわ」

ホットサンドイッチがあまりにおいしくてほっぺたが転げ落ちそうだ。

「そうか?」

デュランダルは二つ食べている。

「ええ。オルベリアはここまで寒くなりませんからこんな考え思い浮かびませんけれど…」

「寒いからこその知恵だな。それに魔力を持っている者しかこの地にはいない。平民もある程度の魔力を持っている。お前に城下に出るなといっているのは魔力がないからというのもあるんだ。街のどこで魔獣に出くわすかわからないからな」

「あ…」

「キルギアの民なら低級の魔獣ならひとりで対処できるんだ」
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