月夜に吠える、君の名を
第18話 牙の先
銀の刃と獣の爪が何度もぶつかり、火花が散った。夜の森は、金属音と唸り声で満たされる。
〔クソっ……!〕
健は息を荒げながら男を押し返すが、銀の匂いが鼻をつき、頭の奥がじりじりと焼けるように痛む。
視界が赤く染まり、耳鳴りが増していく。
(……やばい、あかん。抑えきれん)
「健!」
紗羅の声が届く……
はずなのに、健の耳には遠く、掠れた音にしか聞こえなかった。
次の瞬間、健の動きが変わった。
狩人への攻撃が止まり、代わりにゆっくりと振り返る。
その金色の瞳が、まっすぐに紗羅を射抜いた。
『……紗羅……』
低く湿った声。
口元からは獣の牙がのぞき、呼吸が荒くなっていく。
狩人が短く叫んだ。
〔離れろ!今のアイツは……〕
だが、紗羅は後退しなかった。
「やめて、健……!私だよ!」
健の爪が、ほんの数センチのところで止まった。
その間に、狩人が再び銀の刃を振り上げ……
〔……やめろ!〕
健が咆哮し、狩人を弾き飛ばした。
しかしその反動で、自分の中の獣が完全に暴れだす感覚が走る。
(……もう、もたへん……)
健はその場に膝をつき、苦しげに頭を抱えた。
月の光がさらに強く降り注ぎ、影が揺れる……。
〔クソっ……!〕
健は息を荒げながら男を押し返すが、銀の匂いが鼻をつき、頭の奥がじりじりと焼けるように痛む。
視界が赤く染まり、耳鳴りが増していく。
(……やばい、あかん。抑えきれん)
「健!」
紗羅の声が届く……
はずなのに、健の耳には遠く、掠れた音にしか聞こえなかった。
次の瞬間、健の動きが変わった。
狩人への攻撃が止まり、代わりにゆっくりと振り返る。
その金色の瞳が、まっすぐに紗羅を射抜いた。
『……紗羅……』
低く湿った声。
口元からは獣の牙がのぞき、呼吸が荒くなっていく。
狩人が短く叫んだ。
〔離れろ!今のアイツは……〕
だが、紗羅は後退しなかった。
「やめて、健……!私だよ!」
健の爪が、ほんの数センチのところで止まった。
その間に、狩人が再び銀の刃を振り上げ……
〔……やめろ!〕
健が咆哮し、狩人を弾き飛ばした。
しかしその反動で、自分の中の獣が完全に暴れだす感覚が走る。
(……もう、もたへん……)
健はその場に膝をつき、苦しげに頭を抱えた。
月の光がさらに強く降り注ぎ、影が揺れる……。