お兄ちゃん、すきだよ。
「何だと!俺の春乃が他の男と住むなんて〜!」
「あはは。颯太バカじゃん!」
私を「俺の」呼ばわりするのは、颯太。
颯太はいつもふざけて私を好きだと言う。
そんな颯太に少し心惹かれているなんてことは、悔しいから秘密だ。
私と優と颯太。
3人は、小学生の頃からの腐れ縁だ。
「でさぁ、春乃!実際のところはどうなの?」
「どうなの…って、何が?」
「何がじゃないよ〜!お兄ちゃん!だってかっこいいんでしょ?」