憧れの専務は私の恋人⁉︎
 早川麗華の尋問は厳しかったが、詩織との関係を一定程度認めてくれた。だが詩織と結婚するためには、さらなる関門が待っている。

「総帥と会長か……」

 父の話によると、総帥は麗華と詩織の父親らしく、人当たりがいい人だという。だが、会長に関しては会ったことがなく、どんな人物なのか全く情報がないらしい。

 同じように早川財閥から出資を受けている企業の社長も軒並み会長とは面識がないらしい。総帥が父親だとしたら、会長は兄である可能性が高いが定かではない。

「麗華さんよりも厳しいのか……何を聞かれるのだろう……」

 だが弱音を吐いてはいられない。詩織と結婚するためには、いずれ通らなくてはならない道だ。

 スマホのバイブ音がして、自分のスマホを確認したが、何も届いていなかった。無意識に音の根源を探して周囲を見回すと、詩織のスマホが光っていた。

(詩織はMAKOTOが好きだったのか……!)

 詩織のスマホの画面いっぱいにアイドルグループLIMINOCT(リミノクト)のメンバーMAKOTOの写真が映し出されている。

 好きな芸能人の話はしたことがなかった。壁紙にするくらいだから、相当なファンなのだろう。今度、聞いてみようかと思っていると、再び詩織のスマホが鳴ってポップアップが表示された。

 一瞬で消えたが、文章が目に焼き付いて離れなくなった。送り主の名前は『誠』。アイコンは、LIMINOCTのロゴ。

『来週、日本に帰る。早く会いたい。』

 遠くの空で雷の音が聞こえた気がした──
< 31 / 31 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:7

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

あなたの声は推しの声〜アイドルの彼が私を呼ぶ理由

総文字数/5,519

恋愛(ラブコメ)1ページ

スターツ出版小説投稿サイト合同企画「第2回1話だけ大賞」ベリーズカフェ会場エントリー中
表紙を見る 表紙を閉じる
晃樹くんは、ライブの後 決まって私を呼び出す それは私にしかできない あることをするため── 自分を律していないと 飲み込まれてしまう 晃樹くんの声は SORAくんの声だから ※第二回「一話だけ大賞」エントリー作
魔力が消える前に、隣国の皇帝と期限付きの婚約を交わす

総文字数/91,812

ファンタジー100ページ

第6回ベリーズカフェファンタジー小説大賞エントリー中
表紙を見る 表紙を閉じる
セレーヌは魔力を維持するため 皇帝アルフォンスの婚約者として 隣国ヴァルドラードへ渡る 「変な動きをすれば帰国させる。」 アルフォンスはセレーヌとの婚約に後ろ向きだった はずなのに── 「セレーヌは俺の婚約者だ。どこかへ行くなんて……な?」 仮初の婚約は真実の愛に変わる!?
隣の部署の佐藤さんには秘密がある

総文字数/101,247

恋愛(オフィスラブ)120ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
隣の部署の佐藤さんは 前髪を大量に下ろして黒縁メガネ 顔はほとんど見えない 親友のみゆきから 「さきのこと好きそうだよ?」 なんて言われて自惚れてしまうほど 佐藤さんは私を気にしてる……気がする でも今は恋愛よりも 大好きなブランド「サンチェス=ドマーニ」優先 お金を貯めて新作を買うことが私の生きがい── そう思っていたのに ショップで佐藤さんに遭遇してしまう 派手な赤いスーツを買ったと言うし 迷わずペンダントを買ってくれて レセプションのチケットまで持ってる 普段の佐藤さんからは想像もつかない 佐藤さんって、一体何者なの!?

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop